スポーツ・オリンピックと政治利用

スポーツやオリンピックの政治利用について

ロシアのウクライナ侵攻で、スポーツ界ではロシアやベラルーシの選手の出場停止をしています。世界は理不尽なロシア(プーチン大統領)の要求に対して、世界はロシアとの経済的、社会的断絶をすることで侵攻の停止を要求しています。

テレビのコメンテーターやメダリストの選手達が「スポーツと政治を切り離して欲しい」とか言っていますが、果たしてそれがどういう意味合いをもつのでしょうか?ロシアのプーチンはメダリストには厚遇を用意すると公言していますし、「国威発揚の手段」であるとも言及しています。日本だって世界で1位をとれば、すぐさま「国民栄誉賞」という名誉を授けられたりしています。政権の人気取りのために政治の道具と化すのです。なでしこジャパンがワールドカップで初優勝した時も、日本国内では決勝リーグに進出して初めてテレビも報道されたように関心がまったくなかったのにです。政治家の人気取りのためにスポーツが利用されるのです。実はこれは今始まったことではありません。ドイツのヒトラーもベルリンオリンピックを利用しました。社会主義国では当たり前のことです。スポーツ選手もメダルを取れば、人生が激変することを理解しているので一生懸命取り組むのです。ロシア(旧ソ連)では、だからドーピングをさせてでもメダリストを育てればコーチも優遇されるのです。今回の北京オリンピックの中国では、多数の外国人がメダルのために計画的に中国に帰化させていました。「国威発揚」大国のメンツのために選手が利用され、選手もそれによって高額な処遇を獲得できるという持ちつ持たれつの関係なのです。これが現実ではないでしょうか?オリンピックが「平和の祭典」と言われますが、私には「政治・経済の道具」言い換えれば、政治家の人気取りと企業の儲ける手段としか思えません。そして、それに選手も一躍買っているわけです。モスクワオリンピックの時、日本もアメリカに追随して不参加でした、柔道の山下選手やマラソンの瀬古選手も涙をのみました。

以上のように、スポーツと政治は別だと考えることは不可能なのです。現在、ロシアのウクライナ侵攻で、ロシアやベラルーシーのアスリートがいろいろなスポーツ大会から除外されていますが、当然のことです。ですから、このような処遇に陥ったことの理由を真剣に考え、アスリートたちが声をあげるべきなのです。フィギュアスケーターの皇帝だったシェフチェンコがプーチンを擁護したことで大炎上をしています。影響力のある有名人で一流のアスリートこそ、声を大にして「戦争反対」「侵略行為反対」を唱えるべきだと私は考えます。彼らも一般市民と同じように主権者なのですから。私利私欲のために為政者を支持することは人間としていかがなものか?