上級国民の皆様へ

上級国民(アスリート)の皆様へ

高橋洋一氏や広中平蔵氏はこの感染拡大について何を思うのだろう。

彼らの口癖は「海外では当たり前なのに・・・」「統計的に・・・・」「●▽省が悪い・・・」

すべて他人事、内閣の中枢にいたにもかかわらず、自分の実績がすべて正しいと思っている。

失敗から学ぶことや、他人の意見を取り入れることなど二の次のようだ。謙虚さがみじんもない。ときに「国民の意見が正しいわけではない…」「国民の選択が悪い場合が多い・・・」とここでも他人事、「オリンピックは世界的約束なので必ず行わなければならない。」「なぜ反対できるのか?」「コロナの感染リスクとオリンピックの開催の因果関係はない。」などと言っていたが、この感染拡大を彼らはどう思っているのだろうか?「さざ波」と彼らが言った1500人から2000人ではなく、すでに2万人を超す感染者、自宅待機者も3万人に迫る。医療崩壊である命の選択「トリアージ」が起こっている。自宅で死者も出てきた。この感染の原因がオリンピック開催と全く関係ないと誰が言えるのだろうか?緊急事態宣言が出されているのに開催された。そして、収束のめどが立たないのにパラリンピックも開催される。国会は閉会のままで、次の総選挙の準備が着々と続けられている。医療現場は逼迫しているのにである。

さらに私が危惧するオリンピックのアスリートたち、メダリストも含めて、感謝の矛先が「主催してくれた方々に本当に感謝したい」「支えてくれた家族やコーチ、応援してくれたみんなに感謝したい」とみんなが口をそろえて述べていた。このコロナ禍で一番苦しんでいる感染者や亡くなった人の家族、医療従事者に対する感謝の念がまったく聞こえてこなかったのには残念で仕方がありません。メダルを獲得し、テレビ番組でちやほやされ、ゆくゆくはテレビ番組にでることが彼らの第二の人生であるかのようにふるまっている。ときにはその知名度から谷亮子や鈴木大地のように政治家という選択肢も考えての挨拶だったのか?彼らは誰に感謝したのだろうか?開催してくれた主催者IOC?バッハ会長?政府の菅総理、東京都知事か?私には政治家やテレビ関係の面々に忖度しているようにしか見えなかった。それとも、そういう箝口(かんこう)令がしかれたのか?確かに、アスリートの活躍は、多くの人に元気や勇気、活力を届けてくれる。が、今それをするべきだろうか?新型コロナに対する政府や、地方自治体の長たちは、医療関係者の声を無視した経済優先の政策が今の状況を生んでいるのです。死ななくていい命が政府や首長の、アスリートたちのせいで犠牲になっているとは考えないのでしょうか。所詮、感染で亡くなった方たちは一般国民で、一部の人であり、下層国民?であり、多数ではなく、一部の上級国民であるエリートアスリートが活躍することで国民みんなが喜び、それが国民の要求していることだ考えてのことだろうか。

皆さんはどう思いますか?

私は、認知症の高齢な母や、もちろん自分の仕事である塾の生徒たちやその家族に感染してもらいたくありません。もちろん経営のことも考えますが、それよりもまずみんなに、周囲の人達に迷惑をかけることが心苦しいのです。この未知のウイルスを早く撤退させないと今後もこの状況を解決できないまま不安と忍耐だけが続くことになります。巷では「With コロナ」などと公言して、コロナで儲けようとしている企業も沢山あります。これが果たして真っ当な人間のすることでしょうか?資本主義社会のなれの果てですか?

私はこの状況を太平洋戦争末期の沖縄戦のことを思い出します。本土決戦と言いながら、沖縄が、沖縄に住んでいた一般の人々が犠牲になりました。女、子供、老若男女問わずすべてが巻き込まれました。引き際の悪さがことを大きくしたのです。負けを認める勇気のなさがこの事態を生んだのです。そして、人たるを忘れた体当たり作戦「特攻」をまるで美徳のように新聞やラジオで流布し、多くの若者が死んでいったのです。多くの国民はこれを本当にこころから祝福したのでしょうか?特攻を選択した?若者の親たちは苦しかったと思いませんか?「お国のために死んで花を咲かせよ!」とは本当でしょうか?一部の指導者たちが、沖縄だけでなく多くの人々を犠牲にして、引くに引かれぬ戦いを選択したのです。

2020年東京オリンピックは同じ状況のなかで、引くに引かれぬ状況下で実施され、感染を拡大させたのです。そして、その手先となったのはエリートアスリートたちや報道機関の人たちです。あなたたちは毎回検査を受け、陽性であればすぐに病院へ入れるのです。私が一番言いたいのは、アスリートやジャーナリストの職業の前に、あなたたちも人の心を持つべきだということです。欲(有名になりたい、一番になりたい)を捨てることです。

私が一番印象深かったのは藤田ニコルさんが言った言葉でした。

「一生に一度の修学旅行がなくなって、4年に一回のオリンピックが開催されるっておかしくないですか?」…その通りです。成人式も運動会も文化祭もなくなって悲しい学生生活を送っている多くの子供たちがいるのに、4年に1度のオリンピックをここで中止しても、毎年、世界大会はあるのですから、確かにスポーツの世界では年齢的なことがあると思いますが、それは運命が決めることです。今までに、いろいろな事情でイベントがなくなった経緯があるのです。今、一番大切なのは人の命なのです。軽々しく死者数が他国に比べれば少ないから大丈夫だという発想は戦時中(沖縄は犠牲にしてもいい)と同じ考えです。

追伸 どうもPCR検査の数を増やさないのも、野戦病院を作らせないのも、日本医師会と政治家と厚生労働省と持ちつ持たれつの利権が絡み合っているそうです。本当でしょうか?

爆弾発言! PCR検査も、ワクチン接種も、迅速にするためには、英国や北欧のようにすべての医療負担をすべて無料(公費)にすればいいのです。そうすれば行政機関もすぐに野戦病院を作れるし、医者や看護師の確保ができるようになるのです。ついでに大学の医学部もすべて費用を無料にすれば、現在、親がお金持ちでないと入れない医学部に、優秀な人や夢を持った希望者が経済的なことを考えないで入学できるのです。過去にいろいろな感染症を経験したヨーロッパを今真似てみたらどうですか?医療体制を根本から問い直さなければいけない時期にきていると思います。白い巨塔やドクターXが揶揄しているような医療体制はもう過去のことにしませんか。